・・・そんな帰国だったので、今回は毎日忙しく用をこなしていたのですが。
1日だけ、いつも可愛がってくれる叔母の詩吟の発表会とやらがあって、
お客さんの動員のために、とにかく来るだけ来てほしい、
ということで
出かけてきました。
京都の西の端にある実家から、東の端にある京都会館には
京福嵐山駅に向かって急ぎ足で歩いてると
こぉんなワンちゃんが!
思わず立ち止まってパチリ。
電車を乗り継ぎ、地下鉄東西線東山駅で下車。
地上に上がって東山通りを東へ・・・
白川にせり出した柿の木。
川の中に支柱が。
なんだか愛を感じます。
・・・けど、どうやって収穫するのかな?
川下を見れば柳がなんともいい感じ。
小さなお稲荷さん。
なんだか楽しくなって来た・・・。
色づき始めた街路樹と、その向こうに見える東山。
ああ、この景色に誘われるまま、この先を見に行きたい!
だけど遠回りすると発表会に遅れちゃう。
んーーー、ジレンマ。
迷うこと1秒。
かすかに、でも確かに聞こえた内からの願望に従って、
気になる景色の続きを見に行くことに決定。
そして行き着いたのが琵琶湖疎水が流れる蹴上(けあげ)。
このノスタルジックな建物は1891年にできた日本で発の営業用水力発電所。
あ、この時点ですでに一駅分歩いたことに。
ここから仁王門通を北に上がって。
なんとも力強い彫刻。
右に折れると南禅寺方面だけど、私は道なりに左にカーブしていく道を。
動物園の端まで歩いて、岡崎通を北へ。
そして二条通に出て、西へ。
神宮道の交差点を、北に
平安神宮を見ながら渡って・・・
旅人のように気の向くまま遠回りして
懐かしい景色と新しい発見を十分楽しんで、ようやく京都会館 到着〜。
・・・しかし、しかし、30分も遅刻;;;
まずいなぁと思いながら会場に入ってみると、
なんと、ちょうど今から開演ではありませんか!
初めて触れる詩吟の世界にひたり、叔母の出番も無事見届け、ひと安心。
発表会はまだ続くけれど、あとの予定もあるので途中で会場をあとに。
帰りは遠回りせず、神宮道から駅へ直行・・・の、つもり。
平安神宮の大鳥居。
そういえば、初めてデービッドが日本に来たとき、
この大鳥居の下をクルマでくぐりながら、私が
「この神社はまだ新しいのよ・・・まだ100年ちょっとくらい。」
と言ったら、100年で新しいの!?とびっくりしておりました(笑)。
お昼も過ぎて、お腹もすいてきた。
どこかでランチをと思うけど 、、”ちゃんと” 食べたい気がして
なかなかピンとくるお店に出会わず・・・
気がつけば、三条京阪。
そうだ、あのお店はまだあるかな?と行ってみたら、ありました。
まだ日本に住んでたときに行ってたヨガスタジオが隣にあったので
このカフェにもよく来てました。
で、迷わず飛び込んでヘルシーなベジタブルカレーとけんちん汁のセットを。
歩き疲れて喉も乾いてるので、当然(!)ビールも。
京都の地ビールですって。これはアンバー・エール。
カレーとライスが陰陽の形に盛りつけられてるのは偶然!?
あ〜〜〜、満足、満足。
お腹だけでなく心も満たされるような、
丁寧なランチが食べたいと思って歩き続けた甲斐がありました。
さて、身も心も満たされて(笑)、帰途へ。
地下鉄に乗ろうと・・・今思うと
なぜ三条京阪から京都市役所前駅まで歩いたのでしょう・・・?
記憶が飛んでるのですが、気がつくと駅の近くまで来ていて。
いくつもある地下への降り口のうち、なぜかある階段がどうしても気になって
誘われるようにそこを降りて行きました。
降りた先は
Zest御池という、ちょっとした地下街になっているのだけど
階段を降りていくと、とっても素敵な音楽が!
それは地下街に流れるBGMではなく、ライブ演奏の音です。
なんと、階段を下りた目の真ん前のところでミニライブをやってました。
もともとライブが好きで、日本にいたときはよくライブハウスに行ってたし
帰国するときは必ず1度はライブを観れるスケジュールを組むのですが
さすがに今回はそんな余裕はなく、あきらめていたのでした。
それが、思わぬ巡り合わせで、ライブのあの空気感に触れることができたのです。
別の階段から地下に降りていたら、このライブには出くわさなかったところです。
この日は朝から、「ねばならない」っていう思考を手放して
まるで気ままな旅人のように、思うまま気の向くまま、
そして直感に従って行動したら、すべてがパーフェクトでした。
こういうことを体験することで逆に
普段、いかに感覚よりも思考に頼っているか、
いかに無意識で多くの縛りのなかに自分を閉じ込めているか、よくわかります。
なんとなく遠回りしてでもこの先を見に行きたい感覚や
他のではなく、あの階段が気になる感覚というのは
目には見えないけれど、宇宙のしくみのなかで
何かが響き合い、反応し合ってるからこそ生まれてるのではないでしょうか。
やっぱりこの旅人的な、自由な感覚は大事にしたいですね。
おまけ。
ランチのカレーライス、想像以上にボリューム大で
この日は晩ご飯、まったく食べずに終わりました。